たくあん、きんとん・・・
これからの時期に、活躍します。 昔からさまざまな用途に使われている、この橙色の実は何でしょう?
ポピュラーなところでは「たくあん」「きんとん」に・・と言えば、わかっちゃいますね。
これは「クチナシ(梔子)」の実なのです。
花に見覚えはあっても、実にはあまりなじみがないかもしれません。10〜11月、ただいま結実の時期。
かくいう私も、花後、すぐ花柄を切ってしまうため、木についてる実を見るのは初めて。花に劣らず、鑑賞価値あり、ですね。
「純白の花、清純な香り、冬も青く茂る葉、橙色に熟す実」。そんなふうに紹介されるクチナシ。確かに見どころいっぱいですが、悲しいかな、咲き終わりが汚い・・。
どんよりした梅雨時期に咲く花は美しいのですが、花の持ちはあまりよくなくて、だんだん茶色くなってきます。茶色いまま、だらーんとくっついてると・・ああっ、切っちゃおう、となるわけです。すぐ切っちゃ、実はできませんよね。
しかし、香りについてはやっぱり王様。そのうえ、実も可愛らしく役に立つとなれば、お庭で楽しむにはもってこいですね。
昔からの一重咲きの他、八重咲きの品種もあって目を引きますが、こちらは結実しにくいので、実は期待しないで花だけ楽しみます。
クチナシの名前の由来は諸説ありますが、実が熟しても割れないから「口無し」、という説明が一般的です。