植物の名前は難しい

niwazou2007-07-18

 見たことはあるけど、名前はナンだろう?というものがたくさんありますが、よーく似てるけど、実は別物、というものも数多くあり、植物の名前を覚えるのは、タイヘンです。
 売り場に立っていると、1人のご婦人が登場。
 植物に詳しいらしく、これは××ね、これはウチにあるわ、すごくはびこるのよね、と、話がつきません。そして、右のコケ玉を見つけたご婦人、「あら、バスイボクじゃないの」
     ・・・・・・へ? バスイボク?
 バスイボク、バスイボク・・・頭の中で、ぐーるぐる植物を浮かべてみると。 あ、浮かんできました。「馬酔木」のことだ。
 そう、ご婦人は、この植物を「馬酔木」と書く「アセビ」と勘違いしたのでした。
 馬や牛が食べると酔ったようになるから、「馬・酔う・木」と書く「アセビ」。完全に当て字なので、読み方を間違えて覚えてしまったのですね。
 多くの植物は、学名、英名、和名、別名・・・とたくさんの名前をもっているので、こういう勘違いは往々にして起こります。特に、和名はクセモノです。
 「交譲木(ユズリハ)」「空木(ウツギ)」「金雀枝(エニシダ)」、なんて普通、読めませんよねー。
 ところで、上の写真の植物の、正しい名前は「岩南天イワナンテン)」です。
 ←アセビはこちら。どちらも、壷状というか、スズランみたいな形の花が下向きに垂れていて、似ていますよね。
 イワナンテンは、植物として分類すると、アセビと同じ「ツツジ科」。だから、アセビイワナンテンの花が似ていることに不思議はなく、「バスイボク」のご婦人の植物を見る目は、なかなか確かだったわけです。
 イワナンテンは、名前に「ナンテン」とついていますが、赤い実がつく、いわゆる「南天」とは別モノです。葉っぱが南天に似ているから、こんな名前がついています。
 南天は「メギ科」なのに、岩南天は「ツツジ科」で南天とは関係なくてドウダンツツジアセビやブルーベリーの仲間で・・・もう、頭の中はしっちゃかめっちゃかですわよ。