サンスベリアの実力

niwazou2007-08-29

  もう打ち切りになってしまったけど。
 あの「発掘!あるある大事典」で紹介された後、あっという間に全国区になった「サンスベリア」。
 植物をあまり知らない人でも言いますもんね。「これ、部屋の空気がきれいになるヤツでしょ?」って。
 「空気清浄効果がある」とか「マイナスイオンを発生する」とか言われて、いまだ人気です。室内に緑があるとなんかほっとする。その上、置くだけで勝手に空気をきれいにしてくれるなんて!こんなおいしい話はないですもんね。
 といいつつ、この番組を観ていない私ですが、この効果については半信半疑。
 「マイナスイオン」・・・怪しい。マイナスイオンの効果自体が感覚的なものなので、そもそも実証するのも難しいと思うけど。
 番組では10本で2000個のマイナスイオンを発生するということだったようですね。2000個にどんな意味があるのかも、今となってはわかりませんが、おそらく、1本や2本置いたところでどうってことないのは、確かな気がする。
 しかし「空気清浄効果」はある、といえば、あるんです。
 植物の中には、有害物質を吸収し、分解する「エコプラント」と呼ばれるものが400種類くらいある、と言われています。有害物質というのは、ハウスシックとかでよく聞く「ホルムアルデヒド」とか、そういうヤツね。
 有害物質の吸収→根に運ぶ→土壌細菌が分解→浄化されて葉から大気中へ蒸散・・・簡単に説明すると、こんな流れで、エコプラントは空気を浄化します。サンスベリアは、こんな「エコプラント」のひとつなのです。
 でも、No.1のエコプラントではありません。
 例えばホルムアルデヒドだと、能力が高いのはまず「ツデイ、ヘデラ、ゴムの木」など。サンスベリアより、これらのおなじみの観葉植物の方がずっと効果あり、というデータがあります。
 ホルムアルデヒドに限らなければ、オリズルランとか、ガーベラとか、観音竹(カンノンチク)とか、どこのウチにも昔からあるような植物が、意外にエコプラントだったりもします。
 しかしながら、マイナスイオンの話と同じように、どれも、1本でどのくらいの量を吸収分解できるのか、という能力が問題になるわけで。「空気清浄効果」は確かにあるけど、本当に効果を期待するなら、それ相応の数が必要、ということは頭に置いておかなければなりませんね。
 結論としては・・。
 いろんな植物をたくさん置いておくと、それぞれに得意の有害物質を吸収してくれて、結果、空気はきれいになるのさ!ということじゃないのかしらん。
 サンスベリアだけに、過度の期待を持つことなかれ、ですよ。