キョウチクトウとムクゲ
台風一過です。勢いよく咲いていた街路樹のサルスベリは、大方つんつるてんになりました。
サルスベリが咲き終わると、あー、夏も行ってしまうのね、とちょっとおセンチな気分になる、9月です。
ところで、同じく夏の花、「キョウチクトウ(夾竹桃)」はお近くで、まだ咲き残っていますか?
写真のピンクがキョウチクトウですが、すぐにその姿が思い浮かぶかなぁ?高速道路の脇に咲いているヤツ、というと、ぼんやりとイメージできる方も多いのではないかしら?
排気ガスに強くて、暑さにも乾燥にも強くて、丈夫で手がかからなさそう。そんな強健な性質のキョウチクトウは、昔から工場とか、公園とか、そんな場所でよく見かけました。
だから、先月の帰省時。地獄の往復(合計25時間だ!)の間、ぼんやりと車の外を見ていました。キョウチクトウ、いっぱい並んでるんだろうなぁ、と思いながら。
ところがですねー、実際は・・・・意外に「ムクゲ(木槿)」。
東京から岡山まで、高速道路を彩っているのは、ムクゲ・ムクゲ・ムクゲ。キョウチクトウよりも、ムクゲの方が断然多かったのでありました。あ、これは東名・名神・山陽のルートでの話ですけどね。
高速道路=キョウチクトウは思い込み。今や、時代はムクゲなのでした(?)。
「キョウチクトウ」も「ムクゲ」も、濃いピンク(白とか別の色もある)が印象的で、似たイメージもあるけれど、個人的には、キョウチクトウは、より強そうなイメージです。
このイメージのもとになっているのは、たぶん、キョウチクトウが常緑樹で、ついでに「有毒」という点にある気がします。
キョウチクトウに限ったことではないのですが、お庭や公園、学校など、私たちのまわりには、実は有毒植物というのが結構あります。
有毒なのは葉であったり根であったり、その部分は植物によっていろいろです。が、このキョウチクトウは、まるまる全部が有毒。
牛が葉を食べて死んじゃったとか、枝をバーベキューの串に使ったら体調が悪くなったとか・・・枝葉を低温で燃やすと煙にも有害物質が含まれるのだそうです。こんな情報、いろいろあるのです。
いずれも、一般的でない使い方をしたり、口に入れたり、ということをしなければ、ぜんぜん危険ではないのですけどね。
が、覚えておくと安心。小さなお子様や動物と暮らしている、という方。キョウチクトウの周りで遊ぶときには、ちょっと注意してくださいね。