便利な本
きのうの、「植物と昆虫の関係は深い」という話の続きですが。
お庭の手入れをしていると、どうしても虫は「害虫」で、「どうやって駆除するのか」を考えることが多くなります。
虫を見つけるたびに、あっ、コイツはこうやって駆除すりゃいいのね、と対処の方法だけはインプットされていきますが、なんだかこう、モヤモヤっと・・・。
別に 「 虫だって同じイキモノよ! 害虫なんて呼んじゃダメよぉぉーっ!」 なんてことを、叫びたいわけじゃなくて、ですね。
たぶんこのモヤモヤ感は、“敵のなんたるかを知らない”ところにあるのかな、と思う今日この頃。
イヤなものは、なんとなく「害虫」と呼んで、とりあえず撤去する、というその場しのぎな点が、おそらくモヤモヤの正体なのです。
相手を知っていれば、じつは苦手な虫たちとも、もう少し、スマートに向き合えるんじゃなかろうか。
◎ たとえば、A宅。 お花は咲いてないのにアゲハチョウがよく飛んでくるのはなぜか?
◎ たとえば、B宅。 草花ばかりのお庭に、よく毛虫が歩いたりつぶれたりしてるのはなぜか?
前者は、アゲハの幼虫が好きな、ミカン科のサンショウ(山椒)の木があって、卵を産みつけに来ていたのであり、後者は、隣家に大きな桜の木があって、そこから落っこちて来てました。
と、植物と虫の関係がわかれば、予防も駆除も、もっとやり易くなるに違いないのです。
アゲハを見かけたら、卵を産み付けてないかチェックする、とか。 お隣からどーんと伸びている枝を切ってもらう、とか。
で、そんなときにですね、結構、役に立っている本を紹介します。
小学館から出ている「野や庭の昆虫」という本です。
なーんだ、ただの昆虫図鑑か、と思うことなかれ。
この図鑑、植物中心の昆虫図鑑なんです。
しかも、虫は害虫として扱われてるわけではないので、いわゆる園芸関係の「害虫ハンドブック」みたいのとは、ちょっと毛色が違っていて、その植物に来るだろう昆虫が、特徴のよくわかるイラストで、たくさんたくさん、並んでいます。
だから、あの花にいたアレは何だろう? なんでいたんだろう? っていうときなど、植物の名前から検索きるので、重宝しています。 虫を調べる「逆引き図鑑」って感じ。
お庭の学校の授業で、「バタフライガーデン(チョウが集まるお庭)」の話のときに、ある先生が教えて下さった本ですが、本当に便利。 ネットで検索するより便利。
絵がリアルで、ページによっては、ちょっと引きますけどね。 蛾とか毛虫とか・・・。