・・・臭いじゃないか。

niwazou2009-04-27

  先日、お手入れに伺ったW邸。 ハーブを中心に植え込んだ、階段花壇は、いま「センテッド・ゼラニウム」で覆われております。 
 春先から花をつけ、次々実がなっている「ワイルドストロベリー」とせめぎ合い、これから伸びようとしてる「ラムズイヤー」や 「ナツシロギク」 を駆逐しようかという勢い・・・・はっきり言って、邪魔です。
 他のものにも、日が当たるように、蒸れないように、ゼラニウムの枝(茎)を整理しなくちゃなりません。 
 とにかく、剪定・剪定。
 これ、確か「ローズゼラニウム」のはずだから、バラの香りがするかしら? と思いながら切っていきましたが・・・??   しない。
 剪定した茎は、ちょっと薬っぽい香り。 お花は、というと、無臭。
 花が咲き始めた頃だから、こんなものかなぁ、なんて思いながら、ジョキジョキ切って、たくさんの切り花ができました。
 Wさん、外にあるから要らないとのことで、切り花になったゼラニウムは、いただいて帰りました。
 草花といえども、なかなかキレイ。 帰ってキッチンに飾りました。
 飾りましたが、しばらくすると、なんだか、鼻がムズムズしてきました。 なんか、匂う。 なんか、臭い。
 で、ゼラニウムに鼻を近づけてみると・・・・お前じゃんっ!
 切り花にしたので、葉や茎からの香りが充満。 これ、バラの香りじゃないです。 むしろ、臭いやんけっ。
 センテッド・ゼラニウムっていうのは、香りのいいことが特徴で、中でもこれは、ローズゼラニウムのはずなのに、なんで・なんで・なんで?
 そして、たどりついた答えは、“これはローズ・ゼラニウムじゃない” ということです!
 たぶん「モスキート・ゼラニウム」。 つまり、「蚊蓮草」です。 そう、“蚊よけにどうぞ”と、売られてるヤツ・・・・。
 「ローズ」と「モスキート」は、じつは、非常に似ている、というか、瓜二つです。
 なぜなら、「モスキート」は、蚊が嫌がるといわれる「シトロネラ草」の香り成分を用いて、人工的に作り出したゼラニウムだからです。 ローズとモスキートは、香りの違う、双子のきょうだい、って感じ。
 植栽プランの段階で指定しておりましたので、「ローズ」を仕入れたはずですが、仕入先で、すでに取り違えがあったのでしょうか・・・経緯はナゾですが、こりゃ、違う。 
 性質は、どちらも同じゼラニウム。 お花も同じ。 香りだって、人によっては、「スパイシー」とかいうかもしれないけど・・・キッチンには向きませんですよ。
 みかんちゃんも匂いを嗅いでもらいましたが、お気に召さなかった様子。 とほほの、ほ。
 「宣伝ほどの、蚊よけの効果はない」と言われる蚊蓮草ですが、それは、植えてるだけでは、たいして香りがないから。
 葉が風などでワサワサしたり、もっと効果を上げたければ、ときどき切り戻したりすると、効果アップだと思いますよー。 すごいもん、切り花の香り。
 にしても。 とりあえず、Wさんにお知らせしなくっちゃ。 いつまでたっても、バラの香りはしないんですよ、これ。