野ぶどうの実
おととい、「食べられる・食べられない」 という話に熱が入りましたが、この実も食べられません。
色づいてきた 「ノブドウ (野葡萄) 」の実。 早朝のバルコニーで撮りました。
1cmにも満たない小さな実ですが、白から薄紫〜青〜赤紫に変化するので、色とりどりで楽しい。
でも、食べられない。 というより食べない方がいいんじゃないかと思う。
なぜなら、このノブドウ、実の中に虫が卵を産み付けていることがあるのだ ・・・ と聞いたところで、引くでしょう?
生みつけたのが育ってきたら、実はぷくぷくっと膨らんできて、形が崩れるので、よく見ると区別できると思います。 が、あえて、食べる必要もないと思うので、味見はやめときましょうね。
ざっと見たところ、ウチのは虫、いそうにないけど・・・・
虫が住んでる実を 「虫えい」 とか 「虫コブ」 とか呼びます。 虫コブができる植物は、ノブドウに限らず、いろいろあります。
虫コブ、キモっ、と思われるかもしれませんが、「毒と薬は表裏一体」 という言葉もあるように、これ、単に気持ち悪いだけでなく、薬用になったりすることもあります。 自然のものは、よくできてます。
昔からある 「またたび酒」 なんか、わざわざ、コブ状になった果実を漬けるらしいですよ。 虫のおかげで、ふつう以上に発育した実は、有効成分も多いのか?
わざわざ、コブ状のものが珍重されてるということは、それなりに裏づけがあったのでしょうね。
と、まあ、自然は不思議に満ちておりますが。
食べよう、とか、考えなければ、ノブドウは美しい植物です。
山の中、いや、そこらへんに絡まっていることもありますが、単体で仕立ててやると、観賞用として美しい。 これは、葉にも斑(ふ)が入っているので、見所が多いです。
名前も姿も似ているものに 「ヤマブドウ (山葡萄) 」 がありますが、こちらは食用。
高原のカフェなんかに行くと、“ヤマブドウのジュース” なんてありますよね。