咲かないハナミズキ

niwazou2010-02-12

 2004年のお庭のリニューアル以来、もう5年以上のお付き合いになるS邸。
 こちらには、以前から 「ハナミズキ」 が1本植えられています。
 このハナミズキ、息子さん夫婦がご結婚されたときに、「区」 からもらったそうで、いわゆる 「記念樹」 です。 右の写真が、初対面した5年前の姿。
 当時、ご結婚からすでに数年経っていたので、現在、S邸に根をおろしてから10年近く経っていると思われるのですが。
 今だ、一度も花がついてないんですよねー、これ。 
 背丈はもう、後ろの壁を越えましたので、ずいぶん伸びてはいるのですよ。 しかし、今年も花芽は確認できず。
 こちらS邸以外でも 「ハナミズキの花が咲かないの、なんで?」 というのは、よく聞く話です。
 「ウチのは咲かないタイプなの」 「オスなのね、ウチの」 などと、適当に解釈してる方もいらっしゃるんですが、ハナミズキにはオス・メスの区別はありません。 咲かないタイプ、というのも聞いたことがありません。
 となると、なんで咲かないのか、理由が知りたいですよね。 なんとか咲かせたいですよね。
 これが、まだ2,3年の若い木なら、「花をつけるほどカラダが育っていない」 ということで理由は簡単です。 何年か様子を見ていれば、そのうち花芽ができるでしょう。
 しかし、この木は、年数的にはもう十分、お花のつくお年頃。
 となると、次は 「じゃ、栄養が足りないんじゃないの? 肥料よ、肥料!!」 という声が聞こえそうですが、いちがいにそうとも言えません。 
 過度に肥料を与えることで、葉にたっぷり栄養がいくと、逆に花芽がつきにくくなる、ということもあるし。
 肥料を試してみた年もありましたが、状況にまったく変化はありませんでした。
 そして、数年経過しましたが、「やっぱり生育環境かなー」 というところにたどり着いた、2010年・冬。 
 ハナミズキの植えられている場所は、家と家の間の花壇の一画で、その境目には高い壁が立っています。 陽射しは夏はまあまあですが、メインは西陽。 それほどよい条件ではありません。
 今でこそ、一部、壁を越えましたが、陽射しも風も十分に得られないまま若い時期を過ごしてきたのですから、花芽をつけるようなパワーが出なくても、無理ないかも、とも思います。
 カラダの維持でいっぱいいっぱいだったかもしれません。
 しかし、壁を越して、幹も結構太くなった。 環境も、小さかった今までより、ちょっとは改善されたんじゃないかと思うんですよね、最近。
 お花の時期になると、「一度、お花を見たいですよねー」 というのが、Sさんとの時候の挨拶みたいになっております。
 S邸では、植替えは厳しく、ここで育ってもらうしかないので、今ある状態で咲いて欲しい、なんとか。
 あれこれやって、もうジタバタしてもしょうがないので、後は土の状態をよくするとか、乾かないようにするとか、できることをゆるーく手助けして、やってくことにしよう。 
 咲かぬなら、咲くまで待とう、ハナミズキ!