niwazou2010-11-16

 「物産展」 とか 「期間限定販売」 とかに、わりと弱い。
 ちらっと覗くと、あらら、これ昔食べた覚えがある。 
 山形県 大福城 「とちもち」 ・・・ 「土地持ち」 じゃありませんよっ。 「栃餅」。
 山形県には行ったことはありませんが、以前どこかに旅行したとき、旅館でいただいた記憶がある。 部屋に入ると、お茶受けに出てきました。
 あの時と同じものじゃないけど (もっと小さかった)、「へー、栃の木って実が食べられるんだ」 と知った若い日を思い出しました。
 「トチノキ(栃の木)」 と言われて、すぐに姿が思い浮かぶ人は、そんなにいないでしょう。 お庭で使うことは少ないし、このへんじゃ、街路樹も見たことない。
 ちょいと湿気のある場所を好む “山の中にある大木” のイメージを持っていたトチノキ。 しかし、じつは最近、街中にも結構あります。
  数年前、都心のちょっとした広場で、この花木を初めて見たとき、 「なんて綺麗なんだろう」 とうっとりしてしまいました。
 ちょうど連休の頃、房状に咲く紅色の花。 花びらが散って、木の下がピンク色になった景色も美しい。
 ウチに帰ってあれこれ調べて、これがトチノキ!? と知ってビックリ。
 日本で自生してるトチノキの多くは、白い花だと思うんですが、これは、庭木として改良された品種。 比較的コンパクトに育つ 「ベニバナトチノキ」 なのでした。
 とはいっても、やっぱりもともと高木だから、広い庭向きですが、近所の駐車場にもあった。 気をつけて見ると、あるもんです。
 葉っぱも大きいですよー。


 で、話が戻りますが、栃餅は、栃の実をお米と一緒についたもので、今日買ったのは、あんこ入り。
 山形に限らず、米ができにくい山林では、ドングリなどと同様に、栃の実は主食として利用されてきたようです。
 食用にするには、これまたドングリと同じく渋抜きをして、すごーくすごく手をかけないといけないみたいだけど、古くから、飢饉のときなんかずいぶん役に立ってきたトチノキ
 今でこそ、地方の物産ですけど、まさに山の恵ですね。
 お味も山の恵ふう。 ドングリもこんな感じなのかな。