タネまきと寒冷紗

niwazou2011-10-19

 きょうは東京で、最高気温が20度を切りました。 
 もう10月も後半だし、気候的にも、これから新たに育てられる野菜の種類は少なくなってきました。
 今月月中なら、まだタネ蒔きできそうなのは、葉モノ野菜の 「ホウレンソウ」 「コマツナ」 とか、根菜の 「ダイコン」 や 「小カブ」 とか ・・・ 品種によって適期には幅がありますが、予定のある方は急ぎましょう。 
 タネ袋に、「年中タネまきOK」 ってものもありますが、それぞれに発芽適温があります。 気温が低すぎると発芽までにすごく時間がかかったり、うまく育たないこともありますから。 
 で、写真は1週間くらい前にタネまきした 「シュンギク」 とか 「ニンジン(三寸人参)」 とかです。 
 といっても、発芽の様子がわからんじゃないか、という状態ですが。
 鉢を覆っているのは、大きい方が 「寒冷紗(かんれいしゃ)」 で、小さい方が 「不織布(ふしょくふ)」。 
 両方とも、野菜を作るときによく登場する材料ですよね。 遮光や保温、害虫防除など色々なことに使いますが、タネまきの後、発芽までにこれらを被せておくと、水遣りがし易いです。
 タネまき後の水遣りは霧吹きで、とか、トレイに水を溜めておいて底から水を吸わせるなど、タネが流れてしまわないように注意が必要ですが、ちょっとめんどくさい。
 そんなときは寒冷紗です。 左は寒冷紗ですが、接近すると織り目はこんなふう。 荒い平織なので水が通りますが、目が小さいから落ちてく水はソフト。
 これを通せば、ふつうに水遣りができる、というわけです。
 もちろん、「ハス口」 をつけたシャワー状の水が前提ですよー。 ホースの口からジャーっとやった水は、寒冷紗があってもタネを流してしまいますからね。
 なお、寒冷紗は麻や綿を使っていてパリっとしてるのが特徴だけど、不織布の方は、この使い方にはあんまり向かない。
材が柔らかいし、目が小さすぎるので、水がすぐに落ちない。 水は通るけど、表面に溜まった水の重みで、発芽したての芽を傷めるといけないので、寒冷紗の方が向いています。
  よーく見ると、発芽の様子もちゃんと見えるのよ、ほら。
 発芽後は寒冷紗をはずして十分に太陽の光が当たるようにしますが、虫がつくのが心配なアブラナ科の野菜などは、間引いたりして栽培体制を整えたあと、今度は害虫を避けるために使うといいと思います。
 その場合 「光を遮らない」 ということが大事な条件なので、購入するときは、寒冷紗(または不織布) の遮光率を確認しておきましょう。