今さらですが 「冬のサクラ」 のこと
去年の今頃、今井美樹が出てたドラマ、見てましたか?
途中までしか見てない私はストーリーの記憶が曖昧なのですが、冬のサクラ = 「啓翁桜 (けいおうざくら)」 が一時期、注目を浴びたことは覚えている。 ご近所で 「ドラマの桜、買っちゃった」 という方もいたもんね。
ホームセンターで “桜コーナー” を見かけ、その中に1年遅れで啓翁桜を発見。
しかし、この苗木をお庭で植えても冬に花は咲きません。 自然に開花するのは3月半ば〜4月初めってところ。
それじゃぁ普通の桜と同じじゃないか、と思われましょうが、そのとおりです。
たぶん、ドラマの中でもそのへんのことは説明されてたんじゃないかと思うけど、啓翁桜は切り花(枝) 用の桜なんですよね。
桜は休眠中に一定の時間、低温に当たると開花します。 この休眠時間を計算して、時期を見計らって枝を切り、ハウスで加温するなどして開花の時期を早め、お花を咲かせております。
東北などの秋の訪れが早い地方では、植物が休眠期に入るのが早く、こんな促成栽培ができる!
つまり、もう春なの? と勘違いして真冬に開花した桜 = 冬のサクラなのよね。
特に啓翁桜は、枝の伸びが良くて細い枝が何本も出るとか、小さな香りのよい花がたくさん咲くとか、枝を切っても弱りにくいとか、性質が切り花向きらしいです。
もちろん、苗の状態でも鉢植えにして、同じような調節をすれば冬に開花すると思うけど、庭に植えちゃったら無理ね。
秋に咲く桜もあるけど、自然に咲く桜はやっぱり春がメインです。 苗木をお求めになるときは、ラベルなどで開花時期を確認してくださいね。