小五郎のお尻

niwazou2012-08-13

 コンテナで 「ナス」 を栽培するポイントは、とにかく水を切らさないようにすることです。 
 ベランダなどで野菜を育てるのに適したやり方として、幾度となく「永田農法」 について紹介していますが、経験上、ナスは特別。
 できなくはないのですが、今までに水はけのよい日向土や軽石で育てたナスは硬くてツヤがない。 食欲のわかない実に育ちました。
 ナスは 「水食い」 で 「乾きが苦手」 なので、ツヤツヤした柔らかい実を成らせるためには、保水力のある土で育てるのが適しているのです。 
 で、今年のナスは 「培養土」 をメインに保水力を工夫し、朝たっぷり水をやり、カラカラになってないか夕方にもチェック。 水の管理に気をつけただけで、昨年より格段に収穫量がアップしたのでした。
 しかしここに来て、ちょっと陰りが見えてきました。 実が小ぶりになってきたし、あとナスのお尻、茶色いでしょう?
 全身ツヤっ・ピカっとしていた紫の実のお尻が、こんな風になったものが目立ってきました。
 ナスの実の表面がこういう枯れたような状態になるのは 「アザミウマ」 という虫の被害のことも多いのですが、私の見た感じではこれ 「風による傷み」 じゃないかな、と思う。
 最近、風の吹く日が続いています。
 台風の直接の影響はないけれど、地上で感じる何倍増しかの風が吹くバルコニーなので、野菜たちは結構、揺れている。
 葉や茎や地面や支柱に、ぶつかってこすれてついた傷が、実が大きくなるとともに広がった、という感じですね。 食べるときには、その部分を薄く剥けばいいだけなので問題ないんだけれど。
 枝葉が伸びて、風のあおりを受けやすいということもあるので、ここでいっちょ 「更新剪定」 をしてみることにしました。
  「秋ナスはおいしい」 といわれますが、初夏からずっと育ててきたナスは8月ともなると株が疲れてきますので、ここでいったん枝を短くして実を成らせるのをストップし、株を休ませるのがその目的。 
 剪定した株はリフレッシュして、秋に再びおいしいナスを実らせる。 これが更新剪定です。
 しかしコンテナ栽培では、地上で育てるように旺盛には生長しないので、枝が伸びるにに時間がかかって、実がうまくできるいい時期に間に合わずに終わってしまう、ということもあって。 剪定しないでそのまま育てた方がいいと言われます。
 でも、やるのだ。
 さらに剪定するタイミングもやや遅いので、このまま実らずに終わってしまう可能性大、ということで1株だけ。
 剪定を行った左の株は 「小五郎」 です。 お尻にキズをもつ男(?)小五郎。
 小さい実は落として、背丈をだいたい2分の一くらいにし、株から少し離れた位置にスコップを入れて根を切って。 教科書どおりに化成肥料を施しました。
 果たして再び、お尻のきれいな小五郎に会うことができるでしょうか。