思い出のたべもの

niwazou2013-01-11

 ぼちぼち仕事は始まっていますが、屋外での派手な?仕事は来週からなので、写真がない。
 なので、今日はこんなのの話。
 さて、これは何でしょう。 一見、台所で使うスポンジのようですが、違います。 「子持ち昆布」 と呼ばれるものであります。
 子持ち昆布、世間一般ではどの程度知られた食材なのかちょっと見当がつきませんが、私がコレを初めて見たのは27歳のときです。
 なんではっきり覚えているかというと、初めての出会いが海外だったから。 新婚旅行で行ったカナダ(バンクーバー)のお寿司屋さんで出てきたのよね、確か。
 数の子っぽいけど、どうやって作ってんだ? ナンカの卵と昆布をプレスしたの?? と思ったら、ニシンが昆布に産み付けたものだというではないの。 
 自然にこんなものが出来上がるとは! やっぱり世界は広いわ、と感心した若い日の私。 しかもこの子持ち昆布、たいへん美味でした。
 帰国後、もう一度食べたくて、デパートを探してみるとすぐに見つかりました。 カナダの特産品というのではなかった。 しかし、思ったより高価でびっくりした記憶があります。 
 実際には、天然に生えている昆布にニシンが卵が付着したものは珍しく、産卵にきたニシンを生簀に追い込み、垂らした昆布に卵を産ませるらしい。 それにしても、手間のかかったものですよね。 値が張るのはしょうがない。
 そんなこんなで、長い事ご無沙汰していた子持ち昆布ですが、先日おすそ分けに預かりまして。
 ああ、懐かしい。 ずいぶんご無沙汰していたわね。
 アドバイスに従って軽めに塩抜きし、小さく切って数の子と同じように漬けましたが、こんな味でよかったかしらん?
 食べた記憶は鮮明だけど、味の方はもうよく覚えていないくて、年月の長さを感じつつ。
 松の内は過ぎましたが、おめでたいもの(縁起モノの数の子+「喜コンブ」)をいただいて、なんだか新年っぽいです。