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「横たわる裸婦」・・・・。
アンニュイです。 いつも何も着てないので、一応「裸婦」。毛皮着てるけど。 さてさて、日本名で、名前の頭に「イヌ」とつく樹木がたくさんあるのをご存知ですか。
イヌツゲ(犬黄楊)、イヌマキ(犬槇)、イヌコリヤナギ(犬行李柳)などなど。
「イヌ」という言葉は、もとの種類と比べると「劣る」とか「役に立たない」とかという意味でつけられたようです。
ううむ。犬バカさんが読んだら、ムッとしそう?
実際、このネーミングはどうなんでしょうか?
たとえば「イヌツゲ」。 「ツゲ」と「イヌツゲ」は、どちらも常緑低木です。見た目はよく似ているのですが、まったく別の種類です。 「ツゲ」は「ツゲ科」。材が堅いので、櫛や印鑑、将棋の駒などに使われます。 これに対して「イヌツゲ」は、「モチノキ科」。公園や庭園などで、丸く刈り込まれた姿でよくみかけます。
人間にとって実際役に立つ、という観点だと、確かに「ツゲ」のほうがずっと有用です。が、花や実は「イヌツゲ」の方がきれい。実は生活の場の近くにあって、なじみ深いのはホントの「ツゲ」よりも「イヌツゲ」かもしれません。
縄文時代の遺跡から、大切に葬られた犬の骨が発掘された、という話をきいたことがあります。もうずーっと昔から、ヒトと犬は近くで暮らしていたから、親しみを込めて、身近な樹木にも「イヌ」と付けちゃったのかなぁ、などと思う犬バカ飼い主なのでした。