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　よく前を通る、あるお宅の庭。
　古いかわら屋根の家の前に、駐車場も兼ねた広いスペースがあり、青い車が止まっています。
　畑で使う農具なんかも見えて、ちょっと懐かしい、ほのぼのした雰囲気のお家なのです。
　地面は土のままだし、全然作りこんだ感じはないのですが、家主のお花好きは一目瞭然。あちらこちらにお花が植えられています。
　一見、無造作に植えてあるのか、と思いきや。落ち着いて見ると、これ、いわゆる「ボーダーガーデン」です。
　ブロック塀を背景に高さに変化をつけて、手前になるほど丈の低い植物が植え込まれています。ポイントの「パンパスグラス（真ん中のほうきみたいな草です）」も見事だし、バックの仕立てられた植木も、なかなかいい味を出しています。
　これぞ、日本の景色になじんだ、無理のない「ジャパニーズ・ボーダー・ガーデン」。
　家主は、なかなか粋なガーデナーとお見受けします。
　いつもとめてある車の「ブルー」も確信犯か？と深読みしてしまう、お庭ウォッチャーの私なのでした。