シンボルツリー、何がいい?②

niwazou2008-03-10

 金曜日の続きです。
「シンボルツリー」って言葉、聞いたことがありますか?
 庭にそれほど興味のないお宅でも、お庭があれば、木の1本くらいは植わっていると思いますが、植え場所が限られていれば限られているほど、その1本は、そのお宅の「シンボル」のようになるはず。
 リビング前の場所が、駐車スペースも兼ねているN邸では、玄関脇の1本が、まさにシンボルツリーなのでした。
 だからこその、気になる1本・・・・ヤマモミジが悪いわけじゃないのです。やっぱり、まず「気持ちありき」なのですね。
 生きている木を抜くことへの、後ろめたい気持ちをもつNさんは、まっとうな優しい人です。だから、ちょこっと背中を押して欲しかったのかも・・・。
 お話を聞きながら、そう思ったので、思い切ってヤマモミジを抜いて、改めてご家族で木を選んでもらうことを提案しました。
 話の過程で出てきた、ご主人が子どもの頃にグミをとって食べた思い出や、アメリカに住んでいた頃のオレンジ色の紅葉が美しかった記憶、小学生の女の子が2人いること・・・ そんなことを考え合わせながら、何種類かの木をあげ、木の周りのデザインパターンを検討した結果、決まったのが「ジューンベリー(=アメリカザイフリボク)」。
 落ち葉の片付けの手間よりも、花が咲いて、実がなって、葉の色が変わっていく「季節感」を優先しました。
 成長後、枝がリビングの窓からチラっと見える、植え位置と樹形も考えた株立ちのものを選んでもらって。
 こうして、よくよく話し合いながら選んだ1本です。
 実際にやってきたのは、思ったよりおチビさんでしたが、芽がふくらみ始めているこの木が、これからどんなふうに育っていくのか、もうすでに愛着がわいているそう。
 冬には葉の落ちてしまう「落葉樹」なので、株元に、まず常緑である「クリスマスローズ」を植えることにしたのですが、Nさん、3軒ものホームセンターをまわって選んできたんです。パワフルっ!
 一緒に植えた「ミニ水仙」が咲き、「ムスカリ」の蕾もあがってきました。
 お子さんたちは、毎日、球根の蕾が大きくなっている話をしているそうで、なんか、いい感じなんです。
 今回のことを機に、庭や植物に興味を持ち始めたNさんちは、今後、花壇を造ることも計画しています。
 やる気になったNさん夫婦?に、私の手は必要なくなりそうですが、いいんです、それで!

 「シンボルツリー、何がいい?」って聞かれたら、形や環境条件も大事だけど、「好きな木がいい」って答えるかな、私は。