庭も、夏を旨とするべし?
『徒然草』に「住まいは夏を旨とすべし」というフレーズがありましたけど、こう暑いと、日本じゃ「庭も同じかなー」と思う日々です。
冬に緑がなくて、つんつるてんはイヤっ、という人も多いのですが、冬はそもそも、そういうもんじゃなかろうか。
自然を楽しみたいなら、つんつるてんをも、受け入れるべきではないのか。 冬の庭に緑が茂っていたからといって、暖かい感じがするかというと、そういうもんでもないし。
・・・冬は冬っぽい光景。 たとえば雪が積もっていて、ひっそりとクリスマスローズが顔を出しているとか、葉の落ちた枝の間から、こもれ日が射しているとか。
そういうのがいいなー、冬は。
ということで、庭を造るときの最重要ポイントとして、「夏に涼しさを感じられる」工夫をしたいなー、と考える2008年の私です。 できれば、五感でね。
その演出の1つとして、まず小さく・・・夏の生活動線で、よく目に入る位置に、「線」の形をした葉ものを植える、ということを実行しております。
「線」の形って、例えば、写真のようなもの。
これは「風知草(フウチソウ)」です。 近くに寄らないと目立たないんだけど、白っぽいひょろろーんとしたのは、お花よ。
フウチソウの葉が、風に揺れる姿は涼しげ。 そして、イネ科の、乾いてサラサラした感じの葉は、揺れるとサワサワと音がします。 これまた、涼感、2倍増し。
「風」を「知」る「草」なんてねー。 ネーミングもニクくて、好きよ。
視覚、聴覚で、ふんわり体感できる涼しさ。 まずは、こうした「植栽」の工夫ならば、簡単に実行できますよね。
小さなことから、コツコツと、「庭も夏を旨とすべし」実行中です。