ずんぐり・むっくり

niwazou2009-03-17

 この時期、とってもよく目にするようになった、この「ルピナス」。
 先日・あるお宅では 「買ってしまったので、一緒に植えてー」と言われ、昨日・お手入れに入ったお宅では、玄関を飾る寄せ植えの、メイン材料として用意されておりました。
 初めてルピナスを見る人、10人中9人くらいは、「わー、ゴーカ」とか「派手な花ね」というような印象を持ちそう。 そんな姿をしておりますね。
 しかし、このルピナス、私が自宅でぼそぼそ庭いじりをしていた10年くらい前は、こんなじゃなかったよ、確か。
 もっとすらっとして、1m近くまでなるほど背が高くて、花はこんなに密じゃなかったような。 色ももう少し淡かったような。
 南アフリカとか地中海のあたりから来たのだから、過湿が苦手。 日本みたいな、酸性よりの土も好きじゃない。 ボーダーガーデンで、高さを出すのに使いたいけど、移植に弱いからか、ポット売りもあまり見かけなかった。
  実際、雑誌なんかで見る、北海道の広ーいお庭に咲き乱れる風景を、中国地方じゃ見たことなかったし、“寒冷地向き” “ちょっと気難しい” と思い込んでおりました。 
 だから、お庭の仕事を始めてからも、材料として積極的に使ったことはありません。
 それが、今やなんとポピュラーに、お手軽に。 大きなサイズのポット売りも、あちこちで見かけるじゃありませんか。 
 ときは流れて、時代は進んでいくのね。 
 ルピナスの和名は、「藤」の花を逆さに向けたような花だから、「ノボリフジ」といいます。 形は確かに似てますよね。 
 けど、この最近のルピナスは、本来の姿よりも、ちょっと “小太り” な感じ。 背丈も、今30〜40cmってところだけど、これが1m近くになるとは思えない。 
 日本のお庭で、鉢植えなどにも使い易いように、小型に改良されてきたのかな、と想像しますが、言葉にたとえるならば 「ずんぐり・むっくり」。
 これ、方言ですか? まさに、自分にも当てはまる気がして、なんか複雑な気分になりますが、日本人の・日本人による・日本人のためのルピナス、な感じです。
 そう考えると、親しみもわいてきますけどね・・・・。