いいヤツ? 悪いヤツ?
きのうも登場した 「ホテイアオイ(布袋葵)」 ですが、こんなヘンテコリンな形をしています。
名前の 「ホテイ」 は、漢字のとおり、七福神の中の “布袋さま” から。
葉の付け根 (葉柄) のですね、ぷっくりした様子を、あの、思いっきりメタボな感じの、布袋さまのお腹に見立てたようです。
このぷっくりが、浮き袋の役目を果たしていて、水面に浮かぶ。 (たぶん)
一方で、英名では 「ウォーターヒアシンス」 と、垢抜けた名前になります・・・・今みたいに葉っぱだけの状態だと、とっても想像しにくいけど、お花はとっても綺麗だからです。
ええと、お花の写真がないので、Yahooで検索した画像、拝借しましたが。
美しゅうございます。 さわやかな青紫色。 形はヒアシンス風。
このホテイアオイ、繁殖力旺盛です。 寒さには弱いけど、冬を生き延びれば、翌年は大繁殖します。
その繁殖の養分として、水中のチッ素やリン酸を吸収したり、有機物を分解したりと、水質を浄化する能力があると言われています。
その反面、その勢いは、他を駆逐しそう。 一面がホテイアオイの花で覆われる風景は、綺麗でしょうけれど、他の植物が入り込む隙がなくなります。
つまり、自然の生態系を壊してしまうということです。
日本では、池で見かけることが多いけど、国によっては、水の流れを滞らせ、漁業や水上交通の妨げにもなってるっていうんだから。
これもう、世界規模な問題。 で、「青い悪魔」 と恐れられてるっていうんだから、植物も見かけによらないもんです。
水をきれいにする “布袋さま” かと思ったら、人間にとって害草となる “悪魔” な顔を併せ持つヤツ。
だから、自宅で栽培してて、持て余したからといって、決して、池とか川に、ポーンと捨てたりしてはいけないのです。
おウチで楽しんで枯れたりしたら、生ゴミとして捨てましょう。 これ、日本人としての、マナーね。