私の道具(8) 歯ブラシ

niwazou2010-02-25

 1〜2月、私の仕事のメインになる作業は 「バラの冬のお手入れ」 です。
 剪定をする、つるバラの枝を誘引し直す、庭植えのものは土作りをする、鉢植えのものは新しい土で植え替える、などなど。 
 バラにとって冬は、これから1年間の支度をする季節ですから、この冬の作業をきちんとしておけば、あとがぐーんとラクになります。 
 忙しくて時間に余裕がないとか、チカラ仕事はちょっと、という方は、この時期の作業だけ、専門の人に頼むというのもいい手だと思いますよ。 
 で、この時期の私にかかせない道具というと、まず 「麻ひも」 とか 「革手袋」 とかなんですけど、他にも大事なものがありました。
 それは、「歯ブラシ」 です !
 何に使うかというと、バラの枝についている 「カイガラムシ」 を除去するんです。 
 カイガラムシって、いろんな種類がいるけど、バラにつくのは主に、白く小さなものが点々と。 場所によっては、枝が白くなるくらいびっしりと付きますよね。
 見過ごしてしまうことも多いけど、放っておくとどんどん増えて、樹液を吸われます。 そして、株の勢いがなくなってしまう、ということも。 
 しかし、カイガラムシって、薬剤を散布しても、効きにくい。 オーガニックなやつも、農薬も。
 カラダが貝殻みたくガードされているので、薬を使うより、「こそげ落とす」 方が、より確実な除去方法なのです。
 だから、歯ブラシ。 特別なものじゃなくて、使い古しで大丈夫。
 樹木によっては、殻の硬い種類がつきますが、バラにつくものは柔らかく小さいものが多いので、歯ブラシが一番、使い勝手がいいと思います。 トゲの上からも、ゴシゴシできるし。
 しかも、結構楽しくなるのよ、ゴシゴシしてると。
 たくさんの枝を歯ブラシでー? と思うと気が遠くなるかもしれませんが、ピンポイントなので、薬剤散布より効率はよいです。 除去できてる手ごたえもある。
 と同時に、カイガラムシはやっぱり、枝が込み合ってたり、風通しが悪い場所に発生することが多いので、ゴシゴシのついでに、環境をチェックするといいですよね。
 捨てる前に、お庭でもう一度使おう! 歯ブラシ。