バラと農薬 その2

niwazou2010-05-21

  バラはきれいだけど、それが農薬かけまくって咲いてる、と思うと、ちょっと複雑な気持ちになりますよね。
 バラに限らず、できるだけ農薬を使わないで植物と暮らしたい。 私も、そう思います。
 でも、お水と肥料をあげるだけでは、バラをきれいに咲かせ、維持していくのは、現実には難しい。
 山や草原や、そんな自然の環境でならば、生態系のバランスもとれていて、害虫の被害も少なくて済むだろうし、原種のバラは、病気にもかかりにくかったはず。
 でも、品種改良をくり返して作られ、お庭という制限のある場所で育てられる植物は、やっぱり病気や害虫に弱くなっています。
 これは、私たちにアレルギーが増えたりしてるのに、似ているかも ・・・・。
 で、「農薬」 の話に戻りますが。
 「からだに悪いんじゃないの?」 というような、デメリットばかりが強調されがちですが、人間が病気の予防や治療に薬を使うように、植物に使うのが、園芸用の薬品、農薬。
 そう考えると、メリットもデメリットも知って、上手に使うのが大事なことなんじゃないかな、と思います。
使用するにあたっては、(1)目的を明確にすること、と (2)そのために有効な使い方をすること、が必要。
 (1)は、個人的には 「花をきちんと咲かせてあげる」 ことにつきます。
 極端な話、昨日の「春がすみ」 や、「モッコバラ」 みたいな、年に1回しか咲かないタイプは、咲いた後の病害虫については、目をつむってもいい・・・株がダメになっちゃうようなことは、ありませんから。
 (2)そのためには、「予防」 をきちんとする。 
 病気が発生する前に、予防効果のある農薬を、分量と間隔を守って散布する。 どのくらい効果が持続するかは、薬によって違うので、それをチェックして、散布するタイミングと回数を決めます。
 私は今年、4月〜5月はじめの期間内で、2回の予防薬を散布しました。
 使ったのは、黒点病の予防薬 「ダコニール」 と、アブラムシが出始める時期なので殺虫剤の「オルトラン」。 ウドンコ病っぽい症状が出てるものには、治療薬の「トリフミン」 を混合して使いました。
 それに展着剤(=薬が植物の表面に付着しやすく、落ちにくくする)「ダイン」も。
 いずれも、園芸用の薬品として、基準をクリアしているので、正しく使えば怖いものではありません。
 でも薬はいっぱい種類があるので、効果と安全性のバランスを考えながら、よくよく選びましょう。 使用回数は最小限に抑えたいですもんね。
 化学薬品じゃなくて 「漢方系」 とか、「植物由来の」 とか書かれてるものも多くなりました。 なんとなく安心だけど、「安心」 が必ずしも 「安全」 じゃないこともあるから、慎重に。
 あ、最初の写真は、M邸の3本めのバラ、「アイスバーグ」です!