ピンポン・マム
丸い。
切り花で認知度も高いし色もそれっぽいので、近くで見るとすぐわかると思いますが、これは 「菊(キク)」 です。 昔風に言うと “ポンポン咲き” タイプの。
いまの一般的な呼び名は 「ピンポン・マム」。
ちょっと前の話になるのですが、夏に美容院に行ったときの話。
美容師さんが、 「niwazouさーん。 これって、なんの花ですか?」 と、私のところに持ってきたのが白いピンポン・マム。 前日が弟さんの結婚式で、飾り付けに使ったものを持って帰ったそう。
いま思えば、どう見てもピンポン・マムなんですけど、葉っぱを全部落として短く切られてたため、なんの花かピンと来ない。 季節が夏だけに、ダリアのようにも見えるし。
「この花好きなんですけど、名前がわからないんですよね。 匂いはどこかで嗅いだことがある気がするんだけど」 と、茎に鼻をくっつけているSさんと一緒に、匂いをふんふん嗅いでみました。
「あー、菊だ! たぶん、ポンポン菊 ・・・ ポンポン・マムだったっけ」。 答えは微妙に間違っておりましたけど、ふたりで 「あー、菊、菊!」 とうなずき合ったのでした。
ピンポン・マムは欧米で改良された品種。 見た目はなんか垢抜けてるけど、菊は菊なのだ。
この頃は従来と違う形の花がいっぱい出回っているので混乱しますが、お庭なり切り花なりで触ったことがあれば、香りが記憶を呼び起こしてくれます。 触れてみる、匂いを嗅いでみるって大事なことだわ、と思った一件。
と、ピンポン・マムで思い出したSさんは、昨年ご結婚、退職されました。
結婚式にはきっと、真っ白いピンポン・マムをいっぱい飾ったんだろうなぁ。 (左の画像は、やふーで拝借) バラやトルコキキョウや、形の違う白い花を集めたブーケ、いいよなぁ・・・
幸せなシーンを想像しつつ、ワタクシが花瓶に挿してる黄色いのは、実は仏壇用なんですけど。
和でも洋でもいけますな、ピンポン・マム。