腐葉土のこと
そのうち出てくるだろうなぁ、と思っていましたが、ついに。
今朝の新聞に 「腐葉土からセシウム/栃木で製造/秋田で2万袋販売」 という記事がありました。 ホームセンターで販売されている腐葉土から、1キロ当たり17000ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。
数値についてはピンときませんが、水道の汚泥を肥料の原料として使用する場合は、放射性セシウムが1キログラム当たり200ベクレルを超えないよう基準を定めているらしいので、単純に計算すると85倍? これは、まずそうです。
ここで、基本的な話として 「腐葉土 leaf mold」 についておさらいします。
お庭や、畑で野菜を作っている方にはおなじみの腐葉土は、積み上げた落ち葉や小枝が微生物の働きで発酵したものです。 肥料ではなく、土の状態を良くする力のあるもの。 土壌改良の材料です。
似たものに 「堆肥 compost」 がありますが、こちらの材料は落ち葉類だけでなく、藁やその他、動物性のもの(牛ふんとか、鶏ふんとか)など、さまざまな有機物が材料になったものです。
両方とも使い方は似ていますが、原材料が違うのです。
しかしこうなると、しばらくは、どちらにも放射性物質が出てくる可能性がある、ということですよね。
実際、直接口に入れるものではないし、土に混ぜ込んで使用することで何にどのくらいの影響があるかは不明ですが、扱う段階でホコリを吸い込んだりする場合もあります。
家庭園芸では、使用する材料は自分で判断して選ぶしかないので、注意が必要。
「ここの産地はダメ、腐葉土は使っちゃダメ」 という話ではありませんが、こんな事態ですから、心配しながら無理に使う必要はない、と思っています。
腐葉土や堆肥はたくさんの利点をもった材料ですが、どう使ったらよいのか目安がわかるまで、ちょっと待ってみましょう。
私自身、今はこれらを使わないで、違うやり方をしています。
マルチングによく腐葉土を活用していましたが、主にクルミの殻のチップなどを使うようにし、土壌改良の必要な場合は目的におおじて 「ピートモス」 や、無機物材料 (パーラートとか、バーミキュライトとか)を使う、など。
腐葉土や堆肥ほどいろんな効果は期待できないにしても、非常事態なんだから、臨機応変にやるしかないよね。
あ、写真は大宮公園にある 「バイオポスト」。 公園の樹木の落ち葉などをたい積して、腐葉土を作ろう、というものです。
住んでいらっしゃる地域にもよりますが、自分の庭から出たもので腐葉土を作る、というのも有りですね。