W邸のお庭 2013(2)

niwazou2013-05-24

 写真のバラは 「ニコル」。 花びらの端を縁取るように入るピンク色が美しいバラです。
 W邸のバラとして話題に挙がることが多いのですが、じつは、この写真にはニコルじゃないものも写っておる。 遠目でみると同じように見えますが、左奥の高い位置にあるのは 「ピエール・ド・ロンサール」 です。 そう、人気のつるバラ、ピエール。
 5年経って大株に育ったピエール。 枝は3m前後まで伸びるはずなので、できることならコンクリートの壁面をバラで隠せないものかと、現在、鋭意努力中なのであります。
 しかし。 「バラで壁面を隠す」 といっても、バラはツタのように勝手に壁にくっついて広がっていくわけではないし、アサガオやゴーヤーのように巻きヒゲを出して絡まっていくわけでもない。
バラで壁を隠すためには、枝を留めていくための「何か」が必要です。
 壁のような広い平面にバラの枝を誘引していくには、「釘を打ってワイヤーを張る」 というのがいい方法ですが、実際には釘が打てない、打ちたくないという場合も多々あります。
 そういうときは、穴をあけない“とっかかり”として、ライターなどの日で接着剤を溶かしてくっつける 「スッポンフック」を取り付けて、そこにワイヤーを引っ掛ける方法がありますが、コンクリート面ではくっ付き度はイマイチです。
 付いたとしても、炎天下の屋外では劣化も早いし、強い力がかかると剥がれてしまう可能性大なので、この場所では無理でしょう。

 じゃ、ワイヤーから離れて、風にあおられないトレリスのようなものを立てるのは? といっても、場所的に難しい。  
 で、考えたのが右の。 壁面の上にある花壇のフチに、L型の金具を設置してみました。 写真でわかるかしら〜?
 これにワイヤーを引っ掛けて、 上から下に縦向きにワイヤーを引っ張りました。 下には土台をコンクリートで固めた強固なパネルが立っているので、下端はそこに巻いて。
 ワイヤーで足りないところは、傍にある大きなヤマボウシの木も使います。
 ピエールの枝は、まだまだ壁面全体を覆うまでの長さに達しておりませんが、枝を支える段取りも徐々に整い、毎年ちょっとずつ・ちょっとずつ計画は進行中です。