「ユウギリソウ」のこと

niwazou2014-10-23

 「ユウギリソウ」という名のお花をご存じですか? 漢字で書くと「夕霧草」。
 夏から何度か切り戻して、お花のサイズは小さくなっていますが、秋のユウギリソウは憂いがあって美しい。華やかではないけれど。
 美しい響きを裏切らない独特の雰囲気を持つお花ですが、売ってる苗を見た覚えがないな・・・と思ったら、どうやらユウギリソウ、長雨や多湿に弱くて、お庭で育てる場合は春か秋にタネをまいて育てるのが一般的なようです。
 切り花として利用されることは多いようですね。 
 さて写真は、毎週メンテナンスに通っている錦糸町の商業施設のユウギリソウです。
植えたばかりの頃はこんなにモコモコしたお花が咲いていました。直径は10センチ以上あったと思う。
 しかし暑さに若干弱くて、しょっちゅう、うな垂れたり水切れでシオシオになっていた夏。
 日差しのきついテラスでは息絶え絶えだったけど、秋が来てやっといいとこ見せられるわね、と思っていたんですが。
 もうすぐこれからの花に植え替えられるらしい。施主さん側では、お花の色や雰囲気が「地味だ」という話もあったようだし。
 そうか、地味かぁ・・・まあ、確かにね。
 紫がかった茎や葉っぱには落ち着いた美しさがあるし、お庭にこんなのがあったら粋よねーと思うんだけど、ここはお庭じゃないから仕方ないですね。
 ちょっと珍しくて、長く咲いて、丈夫で、環境に合っていて。というような条件を満たすお花を選ぶのは難しいもんです。
 ユウギリソウは英名を「スロートワート(Throat wort)」といいますが、直訳すると「喉の草」です。キキョウ科のこの植物の仲間は、「喉の病気に効く」というのが由来らしいです。
 夏に弱かった(でも枯れはしない)ユウギリソウは、「地中海が原産」と聞くとそうかな、と思います。日本の気候はちょっと苦手。
 冬越しも微妙で、1年草と割りきって育てるのがよいみたい。